日々思うこと

政治思想・哲学を中心に考察していきたいと思います。

【政治思想008】保守思想の不完全性

2013年03月11日
保守思想は万能薬ではない

 

目次

  • 保守思想は万能なのか
  • 懐疑論的視点を持つ西欧の保守思想
  • 会話を繰り返す西欧の保守の源流
  • 繰り返される現実の中で二度と起こらない日々が訪れ続ける
  • 認識された世界の中で展開される論理的思考の不完全性
  • 現実的な状況の中での心理的態度の不確定性
  • 何故伝統的な保守派は理念よりも日常会話を重視するのか
  • 本源的な孤独の中で立ち現れる他者との関係

 

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【心理・感情002】怒りと憎しみ

2013年03月08日
【覚書】怒りと憎悪
【転載】

目次

  • 怒りと憎しみの根源について
  • 生物としてのヒトにとっての怒りと憎しみの違い
  • 憎しみの継続性と個体識別性
  • 憎悪の対象としての他者および対象・文化
  • 怒りおよび憎しみは概念を含めた対象を必要としている
  • 不快な気分および状況の解消としての怒りおよび憎しみ
  • 怒りおよび憎しみの正当化について
  • 現代社会・情報社会における人間の憎悪

 

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【政治思想007】保守派と全体主義――正しさを巡って

my日本からの転載

2013年03月06日
保守と正しさ

保守派に可能性があるのはこの大枠を規定しないところにあるのだが、これを規定しようとする保守派もいるというのは確かにいえるのである。保守派に全体主義者がいるのか、あるいは全体主義者であり保守派ではないのかについては、その定義に基づくのであって、私はそのどちらであるかははっきりとはいうつもりはない。

目次

  • 平衡感覚とバーク主義
  • 理想主義に捉われない保守派の技巧
  • 全体主義の限定的かつ無矛盾なまたは一義的な前提下での言論の形成
  • 保守派は全体主義者足りえるのかまたは全体主義者は保守派足りえるのか
  • 自由主義全体主義の可能性
  • 保守派は技巧を磨けるのか
  • 以下同日記へのコメント

 

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【思想・哲学029】意見の所有にかんする諸性質

2013年03月05日
【覚書】意見
【転載】

目次

  • 「正しさ」とは対象を必要としており、対象との照らし合わせの作業を要する
  • 「正しい」対象および理由が多様であることが確実であるということ
  • 意見が確実に対立するという潜在性
  • 言語的命題の非数値性・非物性
  • 言語的命題の非指示性
  • 「歯痛は自分にとってのみ痛い」
  • 意見の所有者の不在性
  • すべての言語表現は断定的である
  • すべての言語表現は反復的である
  • 取捨選択の根拠の不完全性
  • 言論が対立的な性質を持っているという事実を受け止めること
  • 対立なき言論の思考停止性
  • 終わりなき命題解釈の繰り返し
  • 人生における言語解釈の限界
  • 意見の所有という幻影
  • 言語命題の限定性
  • 限界への反発または模倣者としての存在への反発
  • 以下同日記へのコメント

 

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【思想・哲学028】レトリックと政治的諸活動

2013年03月05日
【覚書】修辞
【転載】

私たちの言語活動が、余りにもだらしがなく、余りにも幼稚であると仮定したならば、政治的な停滞ないしは堕落という一つの現象というものを目の前にした場合、特に驚くべき結果ではないと捉えられるのではないか。

目次

  • レトリックという否定的に解釈される用語
  • 修辞学と修身学という概念について
  • アメリカ起源のプラグマティズムの言葉と対象への関心
  • 修辞学における文法・意味・使用の重要性
  • 言葉の堕落つまりレトリックの衰退が政治の衰退に通じている

 

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【論理・演算003】推論と専門性

2013年03月05日
【覚書】推論とパラノイア
【転載】

細分化された知識は膨大に積み重ねられているのだが、この膨大な知識の中を楽しげに走り回る無邪気な人々が現れるには、今後更に時の経過を待つしかなさそうである。楽観的な展望として、広い荒野は十分に用意されているというのは付け加えてよい気がする。

目次

  • チャールズ・パースの分析的推論・拡張的推論
  • 分析的推論・演繹(ディダクション)とは何か
  • 拡張的推論・帰納(インダクション)とは何か
  • 拡張的推論・アブダクションとは何か
  • カール・ポパー帰納法批判
  • 個人および集団における信念体系との整合性における正しさ
  • 整合性の前提と敵対者への生理的態度
  • 人生において直面する諸問題および推論
  • 非平衡状態・非妥協状態における生の実践者としてのヒト
  • 戦後専門主義とサブカルチャーに取り囲まれた環境での推論
  • 活発化された拡張的推論とそれゆえの不活発性
  • 複雑な現実認識の中に身を投じるものとして
  • 細分化された知識の荒野を生き抜くために

 

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【論理・演算002】コンディション/条件

2013年03月05日
【覚書】条件論
【転載】条件分岐より

わたし達は条件のない、前提のない、論理の道筋のない「結論」を日常的に頻繁に目にするが、というよりも概ねすべての表現がそういった側面があるのだが、この場合、結果として断定的な印象が強く残るのみである。

目次

  • 条件文とは何か
  • 前件pと後件q
  • 認知上の条件と現実の条件の違い
  • 日常および非日常生活において重要な意味をもつ条件文と推論方法
  • 思考プロセスと文法構造
  • ヒトが認知上で行き着く結論と現実問題
  • 結果論が導き出す決定論の世界観
  • 決定論による自由意志の否定と自由意志論の反論
  • 決定論と自由意志論の調停不能
  • 条件法は真理を導き出さない、しかし条件法によってヒトは開拓者となる
  • 帰納法的思考の落とし穴からの脱却と条件法
  • 私たちの前に立ち現れる詐欺師たち
  • 条件法を形成する過程とそれらを取り巻く演繹法および帰納法
  • 断定文としての形式をもつ条件文の基本型の性質
  • 条件文が省略されている一般的な命題/前件は隠されている

 

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