【論理・演算001】三つの推論方法<アリストテレスからC・S・パースへ>
my日本からの転載
2011年07月12日
三段論法批判
目次
演繹法<Deduction>
【演繹法の例】袋と豆の関係からの推論
Rule: All the beans from this bag are white.
Case: These beans are from this bag.
therefore Result: These beans are white.
【構造】
sense ルール:[all A=W ?≯A]?
sense ケース:[these A ?]?
model 故にリザルト:these A=W
【演繹法とは】
帰納法の事例によっては法則は反証可能性がある。
この結果仮説は反証可能性がない。
帰納法<Induction>
【帰納法の例】袋と豆の関係からの推論
Case: These beans are [randomly selected] from this bag.
Result: These beans are white.
therefore Rule: All the beans from this bag are white.
【構造】
sense ケース:[these A ?]?
sense リザルト:these A=W
model 故にルール:[all A=W ?≯A]?
【帰納法とは】
この法則仮説は反証可能性がある。
アブダクション(仮説)<Hypothesis (Abduction)>
【アブダクションの例】袋と豆の関係からの推論
Rule: All the beans from this bag are white.
Result: These beans [oddly] are white.
therefore Case: These beans are from this bag.
【構造】
sense ルール:[all A=W ?≯A]?
sense リザルト:these A=W
model 故にケース:[these A ?]?
【アブダクションとは】
帰納法の事例によっては法則は反証可能性がある。
この事例仮説は反証可能性がある。
【ルール・ケース・リザルトの三角関係】
ルール:一般法則⇒一般化
ケース:事例⇒原因究明
リザルト:結果⇒結論
【演繹法・帰納法・アブダクションの三角関係】
演繹:一般法則と事例から結果を仮説する
帰納:事例と結果から一般法則を仮説する
推論:一般法則と結果から事例を仮説する
ルールは帰納法から得られたものである。
私たちが口にする演繹法のすべては事例とその結果より導き出された法則を必要とする。
演繹法が誤りうるものであるとは、そのルール、一般法則を証明するすべがない点にある。
演繹法とはその図式の中でのみ真なのであり、その構成する図式が真である証明にはならない。
つまり三段論法は「すべて」を観察していない限り反証可能性がある。
ちなみに推理小説に出てくる推理はアブダクションであり、これも反証可能性がある。
したがって天下の名推理は常に真であるとは言えない。
推理小説の賛美もまた、帰納法主義、演繹法主義と同じく欺瞞に満ちている。
ルールとは基本的に一般化することである。そこに見え隠れするのは限定された全体である。