日々思うこと

政治思想・哲学を中心に考察していきたいと思います。

【思想・哲学012】日本的気質とプラグマティズム

my日本からの転載
2011年06月26日
職人気質とプラグマティズム

日本人的な作法は私が感じるにプラグマティズムとの親和性が高いように感じ、この両者を接近させることによって、私たちが批判すべきものを、より緻密に批判できるのではないか、というのが個人的な考えです。

 目次

 

 

プラグマティズム記号論

 

プラグマティズムという言葉は、それなりに曖昧で、それなりに誤解を含む表現であると思う。ただ、プラグマティズムにおいて重要な概念、可謬主義、あるいは記号論という概念は今日も恐らくアメリカを中心に様々な発展的理論が構築されていると思う。

 

日本人の気質とアメリカが生んだ哲学プラグマティズム

 

以前に日下公人さんが、プラグマティズムについての説明を省いて日本人のプラグマティストのような点を指摘しているが、個人的にかなり共感を覚えました。

 

常に間違っているのではないか?と考えながら行動する点、また、科学技術や日本の伝統的な職人的な技術は、純粋な論理による体系化というよりも、観察、実験、検証をひたすら繰り返して築き上げてきた技術は、特にパースを起源とするプラグマティズムとは全く無関係に、言ってしまえば学術的なプラグマティズムよりも一層に高度に、心・技・体の熟練によって磨かれてきたものとして、現在の日本の政治とは全く異なり世界が羨むほど高度に発達している。

 

プラグマティズムの観点の研究と日本的思想の発展の可能性


個人的にはむしろそういった職人的な視点からプラグマティズム的、記号論的なものを補強されるべきなのではないかという展望がある。

 

それを職人的な作法、と単純に言っても単に職人に限られたものではなく、日本人的な身のこなし全般に言えると単純には言えないだろうが、そういった日本人的な作法は私が感じるにプラグマティズムとの親和性が高いように感じ、この両者を接近させることによって、私たちが批判すべきものを、より緻密に批判できるのではないか、というのが個人的な考えです。